取材現場から「障がい児の支援充実へ」


 
2017.6.16.(金)

「この子がいてくれてよかったと思えるお母さんが少しでも増えるよう、いい世の中になってほしい」そう話すのは、自閉症の息子をもつ母親です。

今月、発達支援が必要な子どもたちを、医療と教育、そして福祉の面から総合的に支援する「三重県立子ども心身発達医療センター」が津市にオープンしました。

センターは身体的な障がいのある子どもたちを支援する「草の実リハビリテーションセンター」と小児心療センター「あすなろ学園」などの3つの機関を統合し整備されました。

このセンターの開所にあたり、先述した家族を取材しました。現在21歳の男性は、5歳のときに自閉症と知的障がいと診断され、18歳まで「あすなろ学園」に通っていました。そこで、コミュニケーション方法や、集団の中でどう行動するのかなどを学ぶプログラムを受けてきました。男性の母親は、あすなろ学園の主治医との出会いは家族にとって大きなものだったと振り返ります。主治医の勧めもあり、家族は男性に、スイミングや絵画、登山など様々な習い事を経験させ、今では土日も趣味となった習い事で予定が埋まる日々だといいます。母親は、スイミング教室などで周りの人たちが息子をサポートしてくれることがありがたいと笑顔をみせていました。

男性は現在、県内の会社で働いています。主治医は、適切な支援を行ってきたこと、そして趣味の世界を広げ、自分の居場所が増えたことで、いきいきと生活している男性の今があると話します。

新しいセンターは、それぞれの機関の専門性が一つになることで、より適切な支援が行えること、加えて家族や周囲・地域のサポートも得ながら、障がいのある人たちを社会に送り出せる可能性を広げることが期待されています。

取材を通して、発達支援が必要な子どもたちにとって、医療や教育だけでなく、地域の理解と協力が必要なのだと感じました。
記事URL|投稿者:川田真梨子

デスク席から(34)防災の“日常化”を


 
2017.6.7.(水)

 5月18日、名古屋市で南海トラフ地震に備えた緊急シンポジウムが開かれました。主催は、南海トラフ地震対策中部圏戦略会議。国や地方公共団体、学識経験者、経済界、ライフライン関係機関、報道機関などが関わる団体です。

 まず、名古屋大学の福和伸夫教授が講演。この先30年以内の発生確率が70%であること、発生した場合、死者は最悪で32万人にのぼることを説明した上で、「戦後の日本は災害のことを顧みずに企業活動をしてきた」と振り返りました。
 続いて、三重県の鈴木英敬知事が登壇。地震が発生したら庁内組織を再編して緊急対応にあたることや、防災訓練を「劇場型」から「参加型」に切りかえたこと、県内各地に防災拠点を設けていることなどを説明しました。
 その中で印象に残った言葉があります。それは…物事には「課題」があって「対策」がある、しかし災害時には「課題」がどんどん大きくなり、同時に「対策」もとっていかなければならない。そのためには「情報」がとても重要、とのことでした。

 私が入社後、三重で経験した地震のうち最も大きなものは、2007年4月の三重県中部地震。最大震度は震度5強でしたが、対応に手間取ったことを思い出します。
 南海トラフ地震はその比ではありません。情報の重要性を再認識しつつ、日常的に取り組んでいる防災報道訓練も、幅を広げていきたいと思っています。
 今回のシンポジウムのテーマは「巨大地震、“もしも”は明日にもやってくる」そして三重県が掲げる言葉は「防災の日常化」。いずれも肝に銘じなければと思いました。

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※写真は、シンポジウムの様子と、同時に開催された防災・減災・危機管理展
記事URL|投稿者:小川秀幸

デスク席から(33)春から夏へ


 
2017.5.16.(火)

 春は様々な事が変化する季節です。
 放送局でいえば、新しい番組がスタートしたり、スタッフに新しい仲間が加わったり…。
 若い時は進学、就職のほか、クラスのメンバーや担任がかわるだけでも緊張感がありました。そんな季節ですね。

 三重テレビでは近く、春にちなんだ番組を2つ放送します。
 まず「東京へ〜2人のメダリストの新たな一歩〜(仮)」。三重が生んだ女子レスリング五輪メダリスト、吉田沙保里選手と土性沙羅選手を追いかけた番組です。
 土性選手は4月に東新住建に入社、吉田選手はリオ五輪後、日本代表のコーチと至学館大学の副学長に就任、大学の入学式にも臨みました。
 彼女らの「いま」と五輪への思いを、最新のインタビューとともにお伝えします。6月1日(木)午後7時55分〜放送です。(再放送は10日午後1時)

 もうひとつは「春」が訪れて欲しかった…という話題です。
全国のニュースではよく「○○に春を告げる」という言葉を耳にする事が多いですが、○○に「伊勢湾」が入ると、後に来るのは「こうなご漁」。
 ところが、昨年からこうなごが激減し、2年続けての禁漁となったのです。記録が残る限り、初めてのことでした。
 その背景を探るとともに、前を向いて困難を乗り越えようとする漁業者や加工業者の姿にも迫ります。
 こちらは、5月31日(水)午後8時〜放送です。

 また、ハンセン病をテーマにしたドキュメンタリー「大ちゃんと為さん」や、サミットで首脳夫人に食事を提供した相可高校生の奮闘を追った「高校生レストラン世界をもてなす」も、リメイクし第2チャンネルで放送します。
 「大ちゃん〜」は5月24日(水)、「高校生レストラン〜」は5月29日(月)、いずれも午後3時20分〜放送です。

 春が終わると、県議会や高校野球三重県大会の中継が待っています。
これからも、三重テレビの様々な番組をお楽しみに。
記事URL|投稿者:小川秀幸