バケモノGO


一色 克美
2016.8.24.(水)

夏は妖怪の季節と云うのが、すっかり定着した。このブログでも十数年にわたって妖怪について書いてきたが、妖怪の隆盛は喜ばしい限りである。先日、図書館に出かけたら、子供向けの妖怪の本がずらりと並んでいた。将来も安泰である。エコな観点から夏場にエアコンを使わず、百物語で涼を求めることを政府が推奨する日も遠くないと思われる。

さて、三重県内では妖怪にまつわる展示が話題となっている。ひとつは菰野町のパラミタミュージアムで開催された「奇々怪々 お化け浮世絵展」。もう一つは四日市市立博物館で開催中の「バケモノあつめ」(2016年9月4日まで)だ。
世間では「ポケモンあつめ」が流行っているが、猛暑の中、僕は「バケモノあつめ」に出かけた。この展示は、日本一ともいわれる、民俗学者の湯本豪一さんのコレクションをもとにしたもので、妖怪の絵巻物や浮世絵をはじめ、カッパの手や雷獣のミイラなどの実物が200点ほど展示されている。紙に描かれたものも面白いが、やはり立体のものは見ていて楽しい。角の生えた髑髏や、角の生えた猫、角の生えた猿、角の生えた…とにかく怪しい角の生えた生き物の骸骨が、これでもかという勢いで展示されている。
さらに、稲光とともに空から降ってきたという鼠のような生き物が、何十匹と干物にされて並べられている姿などはたまらない。一匹一匹に神様のような名前を付けて、おそらく大切に保管されてきたのだろうが、並べると干物そのものだ。
子供の頃、祭の日に寺の境内に出ていた見世物小屋を思い出させるものもあった。小さなワニの首から先に3匹の蛇の頭をくっつけた剥製は、まがい物以外の何物でもないのだが、どのような口上で人々に紹介されたのかと考えると楽しくなる。
それにしても、見世物小屋も見なくなって久しい。祭りの景色も変わっているなぁ、などと物思いにふけっていると、展示室の外には、子供たちが考えた妖怪の絵がずらりと飾ってあった。やはり子供たちは怪しいものが好きなのだ。

で、納涼効果はどうかというと、僕の場合はひとりで盛り上がって少々汗をかいた。

追記
図録がなかったのが残念。もう少し詳しい解説を読みたかったのだが。

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