取材現場から「障がい児の支援充実へ」



カテゴリー:取材現場から
2017.6.16.(金)

「この子がいてくれてよかったと思えるお母さんが少しでも増えるよう、いい世の中になってほしい」そう話すのは、自閉症の息子をもつ母親です。

今月、発達支援が必要な子どもたちを、医療と教育、そして福祉の面から総合的に支援する「三重県立子ども心身発達医療センター」が津市にオープンしました。

センターは身体的な障がいのある子どもたちを支援する「草の実リハビリテーションセンター」と小児心療センター「あすなろ学園」などの3つの機関を統合し整備されました。

このセンターの開所にあたり、先述した家族を取材しました。現在21歳の男性は、5歳のときに自閉症と知的障がいと診断され、18歳まで「あすなろ学園」に通っていました。そこで、コミュニケーション方法や、集団の中でどう行動するのかなどを学ぶプログラムを受けてきました。男性の母親は、あすなろ学園の主治医との出会いは家族にとって大きなものだったと振り返ります。主治医の勧めもあり、家族は男性に、スイミングや絵画、登山など様々な習い事を経験させ、今では土日も趣味となった習い事で予定が埋まる日々だといいます。母親は、スイミング教室などで周りの人たちが息子をサポートしてくれることがありがたいと笑顔をみせていました。

男性は現在、県内の会社で働いています。主治医は、適切な支援を行ってきたこと、そして趣味の世界を広げ、自分の居場所が増えたことで、いきいきと生活している男性の今があると話します。

新しいセンターは、それぞれの機関の専門性が一つになることで、より適切な支援が行えること、加えて家族や周囲・地域のサポートも得ながら、障がいのある人たちを社会に送り出せる可能性を広げることが期待されています。

取材を通して、発達支援が必要な子どもたちにとって、医療や教育だけでなく、地域の理解と協力が必要なのだと感じました。
記事URL | 投稿者:川田真梨子|コメント(0)