間崎島で巡回診療始まる



カテゴリー:取材現場から
2018.1.25.(木)

「風邪をひいて気持ち悪くても、船に乗って、薬もらいに島外に行かなければならない。足が悪いから大変」。そう話すのは、英虞湾に浮かぶ志摩市の間崎島に住む女性です。
人口約80人、65歳以上の高齢者が約75%を占める間崎島には医療機関がありません。
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<間崎島>

島で定期的に医師にかかりたいという、島民からの要望を受けて、三重県は臨時の診療所を開く「巡回診療」を始めました。巡回診療は県立志摩病院の医師たちと、これまで月に1回、訪問診療を行ってきた開業医が担当し、島民とっては月に2回、定期的に診察を受けられることになりました。
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<巡回診療が行われる施設>

島民からは、喜びの声が聞かれた一方で、離島ならではの課題もみえました。医師たちは、定期船で間崎島に入るため、運べる荷物が限られ、当面の間は、診察の翌日に、志摩病院のスタッフが、再度、島を訪れて薬を届けることになります。
そして、一番の課題は、緊急時。急患が出た場合、間崎島では、島民が船を出すか、ドクターヘリが出動することになりますが、夜間や、天候が悪いときは対応が難しいのが現状です。

「一人暮らしなので何かあったときにどうしようかな…」「夜、急病人が出た場合が心配。常駐の医師が島にいてくれたらありがたい」と島民たちからは不安の声も聞かれました。

三重県は、人口10万人当たりの医師の数が、全国で36位など、医療従事者の数が不足しています。また、各地域で人口減少や、過疎化、高齢化が進む中で、どのようにその地域の医療を担保していくか。長年、地域医療に携わってきた南部地域で働く医師は、いま、需要と供給のバランスを踏まえ、「各地域に合った医療の在り方」を考える転換期にきていると話します。

今後も、地域医療の在り方、そして、その地域の医療を懸命に担っている医療従事者たちを継続して取材していきたいと思います。
記事URL | 投稿者:川田 真梨子|コメント(0)